オアフ島二日目其の三

点心で満ち満ちたお腹を抱え、すり足でダウンタウンまで戻る道すがら ROSS FOR DRESS LESS という安売り服屋があったので夫と入る。私はハワイだと着られるサイズが沢山あるのでフカの様に貪婪に店内をうろつき、夫は地下のメンズフロアーでベビーカーに乗った推定三歳児に「ラブラブラブラブラブッラブッ♪ イッ、キュウ、サン! ラブラブラブラブラブッラブッ♪ イッ、キュウ、サン! ラブラブラブラb(ry」とエンドレスエンドで最低五分は歌われて気が狂いそうになっていた。一休さん、ハワイでも放映しているんだね…。
「こわいよー!」と泣いて妻のもとへ戻って来たので、仕方無く買い物を切り上げてホテルに一度帰還。バッグは買って貰ったからいいんだ…。


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ホテルの近くに戻ったら昨日チェックイン後に外に出て直ぐ見かけた黒猫がニャーンと挨拶をしに来てくれたので、日頃の猫不足を補うべくたっぷり撫でさする。ハワイで猫を見たのも初めてなら、初日に虹を見たのも初めてだ。夫と居ると、こういう事が多くて不思議だ。根が素直な人には、いいことが沢山あるのかなあなんてふと考える瞬間。
 
日本より気温も湿度も低いハワイといえど、日中は太陽がほぼ真上にあるので歩き回っていると疲れる。コンドミニアムで少し昼寝をして、日没(19時ちょっと過ぎ)に間に合うようにアラモアナビーチパークへバスで移動。

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ワイキキやアラモアナからでは海面に沈む夕日は見られないものの、金色の陽射しが海や雲や街並み、会社帰りに来て泳ぐ人々を照らしていて、まるで神の視点を得たような気持ちになる。アラモアナビーチパークはワイキキと違って平日はとても静かで広くて緑が沢山あって、とても好きな場所。そこで思い思いにのんびり楽しく過ごすハワイの人々を見ながら、東京でもこんな風に過ごせる場所があったらなあなんて無い物ねだりを考るのは致し方ない事だと思う。そして夫はうっとりとハワイの黄昏に身を委ねていた。今日は夏至