カイルア→カイルアビーチパーク→カイルア


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ハワイ諸島随一の規模を誇るアラモアナショッピングセンターは、バスターミナルを兼ねている。ワイキキからの直通ルートが無くても、大抵の所ならアラモアナから行けると思っていいだろう。
そしてアラモアナからオアフ島の東側にあるカイルアまでは、バスで40分位。57か57Aのバスを待っていたのだけれど、10分ほど待った所で来たのは56番バス。大丈夫かな? と思ったけど「カイルア? 行くよ」と運転手さんが教えてくれたので恐る恐る乗車、一路カイルアの町を目指した。んが、見慣れたカイルアの町を右手にバスが曲がって行く。56番のバスは町の入口で降りないといけなかったらしい。おおお降りなきゃ。
幸い(?)二人組の日本人のお嬢さんと乗り合わせていたので、「これ違いますよね」と確認し合って慌てて次のバス停で下車。来た道を戻りつつ、夫(交通網オタク)に「だから本当に行くのかって訊いたじゃないかー」と言われつつ、「直接運転手さんに確認しなかったのは夫でしょ、この小心者!」と反撃しつつカイルアビーチパークを歩いて目指す事に(よくある光景)。というのも、カイルアの町からカイルアビーチパークまでは離れていて、のんびり歩いて30分ちょっと(測ってみたら2km位だった)。そしてカイルアビーチパークを通りがかるバスは90分に1本。そりゃ歩くよね。
 
カイルアの海はそりゃあ綺麗だった。さらさらとした細かくて真っ白な砂浜と、エメラルドグリーンの海が目の前に広がる。隣のラニカイビーチ共に、全米No.1ベストビーチに選ばれた事があるほど美しい砂浜の砂に夫婦で目を細める。眩しい。そしてとっても痛い。
そう、カイルアビーチはウィンドサーフィンのメッカ。風が強い事で知られている。勿論泳いでいる人もたくさん居るけれど、それと同じ位ウィンドサーフィンやカイトボード(凧で引っ張られながらするサーフィン)を楽しむ人々の姿も。70代後半に見えるご婦人まで「yeah!」と雄叫び上げながらカイトボードを楽しんでいるのにはたまげた。日本の片隅から来た夫婦は大人しく波と戯れ、激しく吹き付ける砂にもめげず日陰で熟睡。それでも携帯電話のタイマーをかけつつ日焼け止め(SPF50+++)を小一時間毎に塗り直したのに、帰る頃には笑ってしまうほど真っ黒になっていた。紫外線恐ろしいねー。
因みにカイルアビーチパークには公衆トイレや更衣室が備えられている。といっても汚くはないという程度だし、更衣室も「仕切りはあれどドアは無し」という具合なので日本人にはちょっと辛い所かもしれない(これはアラモアナビーチパークも同じ。というか多分こういう施設は多分皆こんな感じ)。遊上はもう慣れてしまったので、トイレ側のシャワーでざぶざぶと塩気や砂を洗い流し、ぷりぷりした体のお姉さんを見ながら更衣室で着替えた。ありがたやありがたや…。
 
そして帰りも歩き。細やかな町の中心部を過ぎると直ぐに住宅地になるのだけれど、どの家も前庭が広くてマンゴーやパンの木プルメリア、様々な南国の樹木が植えられていて素敵。そして大抵大きい。かつてのカハラの様に、今ではカイルアが高級別荘地として栄えているとか。
「ここに住んでたらさー、先ず朝起きたら海行くよねー」「で、会社から帰ってきたら海に行くんだろ?」なんて妄想をしながら、疲れて眠くなってきた体を町までホテホテと運ぶ。人の夢とペンで書けば、儚いって読むのですねと聖子ちゃんも昔歌ってたよ…。それにしても腹減った。