青天の霹靂。

 

Drifter
作詞:堀込高樹 作曲:堀込高樹
 
交わしたはずのない約束に縛られ
破り棄てようとすれば後ろめたくなるのは何故だ
手巻きの腕時計で永遠は計れない
虚しさを感じても手放せない理由がこの胸にある
 
たとえ鬱が夜更けに目覚めて
獣のように襲いかかろうとも
祈りをカラスが引き裂いて
流れ弾の雨が降り注ごうとも
この街の空の下
あなたがいるかぎり僕は逃げない
 
人形の家には人間は棲めない
流氷のような街で追いかけてたのは逃げ水
 
いろんな人がいていろんなことを言うよ
「お金がすべてだぜ」と言い切れたならきっと迷いも失せる
 
みんな愛の歌に背つかれて
与えるより多く奪ってしまうのだ
乾いた風が吹き荒れて
田園の風景を砂漠にしたなら
照りつける空の下
あなたはこの僕の傍にいるだろうか?
 
たとえ鬱が夜更けに目覚めて
獣のように襲いかかろうとも
祈りをカラスが引き裂いて
流れ弾の雨が降り注ごうとも
この街の空の下
あなたがいるかぎり
 
僕はきっとシラフな奴でいたいのだ
子供の泣く声が踊り場に響く夜
冷蔵庫のドアを開いて
ボトルの水飲んで 誓いをたてるよ
欲望が渦を巻く海原さえ
ムーン・リヴァーを渡るようなステップで
踏み越えて行こう あなたと
 
この僕の傍にいるだろう?

  
ええと。
 
最近、割とアホ感丸出しなエントリを何度かあげたのでお気付きの方ばかりだとは思うのですが、うっかり私に引っかかってしまった男性がいらっしゃいまして。そんでもって俗に言う、交際相手と呼ばれる存在になって下さいまして。えーえーえーえー、何か早くない? 前の彼氏と別れてまだそんな経ってなくない? こんなこと書くとすげーモテ子っぽいけど実際洋服19号33歳83kgゴールデンウィークで34歳ですよ私ねえ大丈夫交際相手の人!?(頭が) ねえほんと大丈夫!?(色々)
いやはや、ハニさんと七年も付き合った割に「恋愛は自分からは遠いもの」と認識していた私にとっては青天の霹靂以外の何ものでもなく。まともな恋愛じゃなかったからね! 以下、読んでも楽しい人があんまりいない私の恋愛事情。ものすごくものすごく、長いです。多分、いままでで一番重たくて長いエントリです。こんなことをweb上に書くってどうなのと思う人もきっと居るでしょうが、私はこうして文字にしておきたいのです。私の為に。だから、ごめんね。
 
ハニさんとは三度別れたのですけれども、一度目に別れた時にハニさんは地元(東京から遠い)に戻り見合いをし、地元に婚約者というものを作って東京に戻り。そんで家族にも勤め先にも内緒で、こっそり私と付き合い始めたのですね。わー、事実だけ述べると最低ー。ま、当事者の事情とか心情とか思惑とかは事実に反映されないもんな。そしてそれこそが本質。余談。
そんで二度目に別れたのがこの日記を書き始めた頃で。その後また性懲りもなくもう一度付き合い、昨年三度目の別れと。私も大丈夫か、頭。て、駄目なんですけども。頭。
 
私は誰かに必要とされていないと直ぐに自分を見失ってしまうのです。自分の為に、何かをすることが出来ない。誰かの為にって、常に責任転嫁な人生を送ってきたのです。
だから自分の足で立とうと。三十路で立ち、ですかね。実に遅いですね。最初の彼と別れて半年でハニさんと七年も付き合ったけれど、もう大人と呼ばれるには十分過ぎる程には生きて来たけれど、私ときたらずっとハニさんによっかかってしまって。しかも自分でさえ眉毛がいつもちょっと(ちょっとかよ)八の字なまま。ついでに友達も眉毛八の字のまま(ごめん…)。
そういうのはもういいよな、私は胸を張って前を向いて生きたいよな。自分も誰かも眉毛が八の字になる、お互いがフェアになれないことはもう嫌だよな。何より私が、私にフェアでないとな。
てことでまた恋愛したいとか、そんな風に思うより自分の為に生きたいよだからがんばろう! と決心して書いたのがクリスマスイブに書いたエントリでした。前向きな気持ちを書いた筈なのに、まー暗いこと暗いこと。
 
ところがどっこい交際相手の人ときたら、私がハニさんと別れた頃には既に私を好きでいたという。実にゲテm…物好きな方で。
 
私がうすらぼんやり「フ、フラグ…? フラグ立った?」 とか暢気にも及び腰で書いていた年末より前から色々言ってくれていたのにまったく気付かず、数々のフラグをものすごいいきおいで粉々にする毎日だったのに根気よく待っていてくれていたくらいのゲテm…物好きな方で。
知らず、「やー、この人話しやすくて面白いなあ! 楽しいなあ!」って懐いてたあの頃の私よ…お前は本当に馬鹿だな……。
 
しかしそれも無理は無い話なのですな。そもそも同じ会社同じ部署っていうか20人弱しか居ない中、私がテンパってマシンガントークになったり部長に怒ったり一人でキレたりぽんこつミスしたり「爪先に穴が空いちゃいましたよゲラゲラ」とか笑いながらタイツの爪先に空いた穴見せたり(あああああああああああああ)、そうやって一日の大半を女性らしからぬ酷い状態で過ごしているのを知っているのですよ交際相手の人。知っててなお、ってんだからやっぱりゲ…いや、もういいか。うん、本当にほんとおおおおおおおに、物好きだなあって思うのです。よ。
その後も吃驚するほど鈍い私は彼の気持ちに漸く気付きかけたものの、「あれもしかして私もあの人好き? 好きなの? あっそうか好きなのか! っていうかあの人私のこと好きなの?」と思考回路をキリモミ飛行させ自分から無駄に悩み始めたのを此処をお読みになっている皆様はご存知ですね…ハハハ……。
それでも「自分の為に生きるのだ素直になるのだ自分の為にがんばるのだ、だからがんばれ私」と死ぬ程自分に言い聞かせ。だのに自分なりの勇気を精一杯振り絞る前に何となく交際相手になる人が私のことを好きなような言葉を言ってくれてから漸く告白をする始末。それでも私なりにはものすごく大事な一歩で。それを交際相手の人は受け入れてくれて。
 
実は、以前会社の人とのやりとりで「親が倒れて死にそうw」「うはwww」なんて書いていたのですがその人で。告白したった! あの人も私のこと好きなんだうれしいなエヘ! て浮かれた直ぐ後に交際相手の人のお母さんが、私のお母さんと同じ場所へ旅立ち。
好き同士でも付き合うとは限らないと思っているので「あらあらまあまあこの時期に。ていうかうちのお母さんの誕生日ですかあらあらまあまあ。うちのお母さんの死んだ時と似てるなあ、きっついなあ。でも好きな人の方がずっときっついし、好きだし好きでいられたらいいや。それより少しだけでも息をするのが楽になるように力になれないかしら、付き合う付き合わないはいいから」なんて思っていたのに、彼の中では既にお付き合いをしていることになっていたようで(「いいんだよ、お互いの気持ちが一緒に始まらなくたって」とのこと)。
 
しかも何ですか、あれよあれよとけっ…けっ、こん? あれですよ、俗に言う婚姻関係に及ぼうとしておるような待って落ち着いて交際相手の人だって未だ手しか繋いでないよお母様亡くなって間もないですよそれに私が告白してからも間もないですよ大体タイツに穴空いたとかゲラゲラ笑っているような女ですよ知ってるでしょ会社でカミングアウトしたけど文字通り頭悪いのよ家族と国交断絶状態で親に紹介出来ないしああお母さんのお墓には行けるけどええと体重より重たいんだよちょびっと性的虐待も受けていたから男性不審が完治することは多分無いし眠れないし早朝覚醒するしイビキすごいし洋服19号33歳83kgゴールデンウィークで34歳ですよ私ねえ大丈夫交際相手の人!?(頭が) ねえほんと大丈夫!?(色々) だってそれでやっぱり駄目だって言われたらもう私生きていけないよ。生きていけないよ。生きていけない。
 
交際相手の人を信じていないんじゃない、私が。私が私の敵で。嫌われたくなくて、やっぱり駄目だって言われるのが怖くて。だってそんな風にしか。家族とも。恋人とも。
  
でも家族は家族だし、ハニさんはハニさんだし、交際相手の人は交際相手の人で。違う人で。そんなの分かっているけれど。けれどって言っている私が私は嫌で。それなら闘うしかなくて。だって私は私の為に生きたい。素直になりたい。好きでいてほしい。一緒に生きていきたい。
「でも」とか「だって」とか。そんな風に言っているのは楽だったけれど。通り過ぎるだけの風景のように、他人の幸福を笑って見ていることの方が容易いのだけれど。これまた勇気を振り絞り、それでもことのついでのようにサラーとしか話せなかったのだけれど。
 
「うん」って。
 
そんな訳で、嫁に行くことになりました。正式なプロポーズは交際相手の人のお母さんの四十九日が明けてからだそうですし、まともな恋愛したことないのにいきなりそんな話が先に出て、しかも相変わらず手しか繋いでいないのでまーったく実感が無いんですけども。も。
そういうことはちゃんと言葉にして欲しいって思った自分の乙女思考に吃驚したり、やっぱり物好きだよな交際相手の人…と思ったり、性懲りも無く自分の中だけで不安材料作って思考回路キリモミ飛行させては「素直素直…」と言い聞かせておりますが、毎年辛くて仕方が無い筈のこの時期を楽しみに感じる日々を過ごしております。
今のところの私はそんな風です。後でどう思おうと、その時生きている自分の価値観で生きていくしかないのですからこれでいいのです。ということは、交際相手の人もそうなのかな。そうだといいな。
それでも多分、これからも悲しい気持ちは消えないでしょうし、辛くも思うでしょう。やっぱり私は私の敵で、何度でも闘わなくてはならないでしょう。今もそうであるように。
 
それでも踏み越えて行こうと思います。
夫になる人と。ムーン・リヴァーを渡るようなステップで。
 
ここまで読んでくれてありがとう。