一週間。

yukami_dna2011-03-18

あれからもう一週間経ってしまったのか。
J-WAVE開局当初、モーリー・ロバートソン氏がパーソナリティを務めていたACROSS THE VIEWという番組を狂ったように聴いていた。その彼が立ち上げているサイトで、とても胸を衝く文章に出会ったので転載したいと思う。
 

「 @tegdon: libjpに「リビアどころではない」とあった。リビア反政府軍の人達は「空爆は大変だがそれ以上の人が日本では亡くなっている。我々も募金や支援物資を集めて贈ろう」と言ってくれている。虐殺にあっている人達からの言葉です。同じ日本人として恥ずかしいです。#libjp #midjp」
 
リビア空爆を受ける運命が刻々と迫っている人同士が、日本の被災地に助けを送るには何ができるかを相談している。これはコネクションです。これが日本を救い、そしてリビアを救う繋がりなんだと思いました。
 
中東で、産油国で、イスラムで、ちょっとテロが怖い。そんな遠い距離にあった北アフリカリビアで今、日本のことを考え、感じている人がいます。その人とつながるための想像力が、私たちにはあります。鍵は想像力、思い浮かべる力です。数日前まで特に意味を持っていなかった放射能という概念がマイクロシーベルトという数値で、菓子パンや塩の値段よりもいっきに現実味を帯び、菓子パンや塩がコンビニやスーパーの棚から姿を消しています。想像する力が、東京都内では「現実」を作り出しているのです。
 
自己管理されていない想像力、受動的なイマジネーションには「後出しジャンケン」しかできません。日本の災害をもたらした大自然の力、その恐ろしさと向きあう方法はマニュアルにないのです。恐ろしさから逃げるために民主党の菅政権、東京電力、あるいはNHKの「丸めた」報道に向けていくら怒りをぶつけても、いくら陰謀説にしがみついても、恐怖が癒されることはありません。恐怖と同居し、共存するには、助けを借りずに一人一人の人間が勇気を出すしかないのです。それは新たな世界を創りだす勇気です。
 
リビアでこれからカダフィ軍の空爆に遭う可能性が強い、東部の100万都市、ベンガジベンガジに住む誰かが
「自分たちの命も大切だが、日本人たちも気の毒だ」
と考え、その考えが瞬時に届く世界。この世界こそが、私たちが今住んでいる世界です。大きな悲しみを乗り越えるためにお互いの存在がつながりあい、協力する可能性に満ちています。悲しみを共にして、喜びを共にする日も来るでしょう。
 
Groove Japan / Morley's Essay 10「やればできる日本」より

 
最近計画停電の影響か、夜空に星が多く見えるようになった。そして今日、東京スカイツリーは634mの高さに到達したという。私はJR九州の、九州新幹線開通のコマーシャルのテロップを思い出している。「どうして立ち止まってるの?」「未来は明るいに決まってる」
 

 
日本だけじゃない、リビアだけじゃない。私達が、世界中の人達が、前を向いて歩けますように。未来は明るいに決まってるって思えますように。