惚気と自戒と。

夜中、地震で目が覚めた。ゆっくりな揺れだったので自分が揺れているのかと思ったら地震だった。夫は別室の炬燵で寝ていて、それは喧嘩をする度の事で、そんな風に気まずいと思うなら何で喧嘩吹っ掛けるのかしらとか思ったら腹立たしいやら愛しいやらで、夫を炬燵から力尽くで引きずり出して布団に放り込んでいた。風邪引くでしょ!
もうすっかり目が覚めてしまって、今度は私が布団をソファに持ち出して、ついでにトイレに入っている間に夫がまた炬燵に入っていて「妻が一緒に寝ないなら炬燵で寝る!」と(起きているけど)寝言を言っていたので可愛くて死にそうになった。夫婦喧嘩は犬も食わないって、本当ね。喧嘩をする度こんな風に別々に寝ては、夫を叩き起こしたついでに仲直りしている気がする…。
朝ごはんは神楽坂五十番の肉まん。でも、夫はお気に召さなかった模様で残念。とはいえ自分もすっかり551派になっていて、食べながら鈴木雅之が「違う違う」と頭の中で歌っていた(で、キュートンがいちいちポーズをとる)。551の豚まんは麻薬みたいよ。
 
午後から夫が出張で関西へ行くので、東京駅まで見送り。twitterで友達が近くに来ていたことを知ったので、落ち合って神保町から靖国神社を経由して飯田橋まで。久しぶりに会う友達は、背骨が出来た顔をしていた。結婚したり出家したり、でもお互い大雑把な所が変わらないよね。雑なのと大事にしないのとは全然違うんだけど、分かってもらえないよねなんて好き勝手な事を話して楽しかった。違うんですよ。
 
帰宅したら家の中は真っ暗で、お帰りと言う人も待つ人も居なくて、それで私の事を滅茶苦茶大事で好きで仕方が無い夫(なんですよ本当に)がそういう部屋に帰ってくる光景を想像して堪らなくなった。
実は昨年末からかなり体調を崩していて、でも夫には言っていなくて、というのも自分が生きているのにどうしても罪悪感を覚えているからなのだけれど。夫が毎日誰も居ない家に帰ってくる光景をさっき初めて想像して、「治療しよう!」と真剣に考えた。私、夫を大事にしていない。
喧嘩をするのは夫を大事にしていないのじゃなくてコミュニケーションを図る為だし、私が私を大事にしないのは、夫を大事にしていないって事なのよね。私は直ぐ、それを忘れてしまう。そんなの駄目じゃんね。悲しくさせる為に、奥さんになったんじゃないのにね。